動物病院に行くだけでストレス。。少しでも快適にするために。


予防シーズンが到来し健康なワンちゃん、猫ちゃんたちも
動物病院に行かなければいけない時期が来ました。

このただでさえ混みまくる動物病院。
飼い主さんも、ワンちゃん、猫ちゃんも大変なストレスです。

ストレスを軽減するにはどうしたらいいか?考えましょう。

-最初にまとめ-
動物病院ではストレスを感じる。
ストレスを感じているか?心拍数などの興奮状態で見極めることが出来る。
ストレスと感じているなら、外に出て待つなど工夫をした方がいい。
という事が書かれている。


そもそもストレスを感じているのか?

動物の動物病院にいる際のストレスについては研究が幾つかあります。
シチュエーションや検査の仕方は異なるものの、いずれの研究でも動物は病院にいるだけでストレスを感じているという結果になっています。

論文によっては普段の5倍以上のストレスを感じていると報告されています。
そのストレス反応はその後、半日にわたって続いているようです。

動物病院に来て、てんかん発作を起こすワンちゃん、猫ちゃんがいますが
おそらくストレスによる交感神経の高まりがあるのでしょう。

また動物病院から帰った猫ちゃんが2,3日元気が無くなり、飼い主不信になることもよく知られていますが、これもストレス応答と考えてよいかと思います。

-ストレスの定義に関する難しい話は避けときます-
ストレスレベルの計測について、簡単に言いますとストレスを感じると分泌されるホルモン、神経伝達物質を計測して、レベルを計測する方法が一般的です。
コルチゾル、あるいはカテコラミン(アドレナリンなど)という物質です。血中や唾液、尿中でそれらの物質を計測します。

ストレスを見極める

ストレスを感じた時どうなるでしょうか?
マラソン大会直前になると心臓がバクバク、息遣いも荒くなるのではないでしょうか?
ワンちゃんも、猫ちゃんも一緒です。心拍数が200回を超えるワンちゃんもいるようです。ストレスを感じているかどうか、よく観察してみましょう(カーミングシグナルという)。

-このストレスを感じる難しい話は置いておきます-
交感神経が高まると、アドレナリンという物質の血中濃度が瞬間的に上がります。
すると、心拍数、呼吸数、血圧、瞳孔散大などのストレス応答が起きます。



ワンちゃん、猫ちゃんがストレスと感じている原因を考えてみましょう。

代表的なストレス因子

移動:車に乗って移動することもストレッサーとして知られています
慣れない場所:ゲージなどの狭い環境、見知らぬ建物に関してはかなりのストレスになるようです。ましてや嫌な思い出があるなら・・言わずもがな。
臭い:他の動物の臭い、薬の臭いは嗅覚に鋭敏な動物のストレスになります。
回りの動物:元気な子に煽られると当然ストレスになります。
知らない人:とくに白衣に嫌な思いである場合、ストレスになります。

どうしたらいい?

一番いいのは、呼ばれる間、待合にいない事です。
許されるならば動物病院の庭先で待ちましょう。
その際、外で待ってますと受付に一言声をかけてください。
庭先で待つだけで、ストレスが半分以下に軽減できます。

もし外で待つことが出来ないなら
ワンちゃんや猫ちゃんが落ち着く香りをケージ、タオルなりにつけてあげましょう。
首の後ろにちょんと香りをつけてあげるのもよいでしょう。

詳しくは書きませんが

セイヨウカノコソウ
セイヨウオトギリソウ
カモミール
パーム油
ラベンダー

猫ちゃん
フェリウェイなど・・・

以上のようなアロマがあります。
気を付けてほしいのは彼らは嗅覚が優れているので
コレで効くのか?分からないくらい薄めて使う事です。
動物用の市販品を使用すれば、容量が書いてあるので絶対に守ってください。
また当たり前ですが万人が良い香りと感じる香が無いように、動物にも好き嫌いがあるので事前に試しておいてください。
以上を考えると行きつけのペットショップで相談しながらお試しするのが良いかもですね・・

処置中のストレスは獣医、動物看護士に任せましょう。
飼い主さんがすべきことは、落ち着いて話したり、良く褒めてあげることですが
それは他の方が詳しく書かれているので割愛します。

結論
いろいろ書きましたが一番、いいのは往診に来てもらう事なのかなーって
常々思いますね。



参照
Increases in heart rate and serum cortisol concentrations in healthy dogs are positively correlated with an indoor waiting-room environment.

Chronic Stress in Dogs Subjected to Social and Spatial Restriction. II. Hormonal and Immunological Responses

Influence of veterinary care on the urinary corticoid:creatinine ratio in dogs.