突然、愛犬の目がグルグル!フラフラ。脳の病気!?前庭障害!?・・? 治療編


― 結局、うちのペットが前庭障害になったら、どうすればいいのよ・・? ―



ポイントは2つです。

 ―1つ目 ― 
時間が解決する。。です
最初の一か月は絶望的な日々が続きます。
相変わらず、目は回ってるし、ご飯も食べれない、おしっこも上手くできない。

なんとか立とうとするので体が床にこすれ血が出ることもあります。

排泄は大変な問題です。お尻の周りの毛を刈ってもらってください。
排泄物がついても毛につかないようにするだけでも、かなり清潔に保てます。

再び歩けるようになるまでには2,3か月は見てください。

この間、症状が悪化したらアウト(異常な行動を含めます!!)です。
おそらく前庭障害ではなく腫瘍や脳炎などの疑いが高いです。

行動を制限する必要はありませんが、ご自宅の状況に合わせて
ベットをフカフカにするなどの対応をされてください。

また発症直後から水はよくあげましょう!
水が飲めないので身体をおこして、自分で飲めるならそうしてもらい。
自分で飲めないのであれば、少しずつ口に含ませるようにしてください。

ご飯は身体をおこして食べるのであればそうしてもらい
自分で食べれないのであれば、ペースト状のご飯を歯茎に塗ってあげて下さい
ペースト状にするのは水分をたくさん摂取させるためです。


入院で管理するのもありっちゃありです。
ただ個人的には相当、精神的に参っているペットを慣れない入院生活させるのは。。どうなのかな~とは思ってます。

一番いいのは、獣医に往診させる、または頻回に動物病院に通い、点滴や栄養補給、症状の悪化がないか見てもらう事です。

― 2つ目 ―
タオルで優しく支え、立たせます。
運動療法をする!!です!!

発症から、だいたい1週間くらいでしょうか
落ち着いてきたら
膝を回し関節が硬くなるのを防いだり、マッサージを施します。

また積極的に立たせます。

前庭障害は前庭機能がイカれているだけで他の体の機能は正常です。

積極的に立たせることで
脳が他の視覚や触覚などの機能を使い前庭機能に頼らない平衡感覚の発達させていきます。


運動のやり方としては
バスタオルなどでお腹を優しく吊るすようにして
1日、数回
一回につき2,3分あたりから始めてみてください。

時間とともに徐々に脳が平衡感覚を回復させてきます。

リハビリ中の食事などは特に制限はありません。
普段通りのものをあげてください。。たぶん食べないと思いますが


前庭障害は見た目がとても恐ろしい病気ですが、命に関わる病気ではありません。
時間がかかりますが、根気よく看病をしてあげてください。

ただし
前庭障害の特徴である、悪化しない(異常な行動を伴う)。。このルールが破られた時
腫瘍や脳炎など命に関わる病気である可能性が高いと言えます。


もう少しコンパクトにまとめたものを次回出します。
しつこいですが分かり易さを優先しているので
獣医学的な正確性はある程度、犠牲にしてます。


リンク:原因編へ



参考文献
レジデントノート めまい診療に自信が持てる(2016.2.10)
SA Medicine '15/10月号(No.99) 一目でわかる症候シリーズVol.5 発作
犬と猫の神経学マニュアル