犬、猫の混合ワクチンは毎年か?むしろ、いらないのか?2。。答えは3年。編。
ってことでワクチン1年、3年論争の続き
”分かり易さを最優先してます。正確性は犠牲にしてます”
-猫編-
以下の図を見てください。
これは現在、動物病院で使われている主な猫ちゃんワクチンの表になります。
殺風景な図だ。。
猫の混合ワクチン |
ここで、重要なことは微生物抗原の生・死という項目です。
共立のフェリバック3は”死”とあります。ビルバックの方は”生”とあります。
難しい話は置いときまして
これはビルバックのビルバシンの方が強い免疫を育てる事が出来る事を意味しています。
ここでいう強い免疫というのは長期間持続するという意味です。
それを裏図ける様に”死”のフェリバック3の納付書には1年に一回の追加接種を求めています。
フェリバック3の添付書の注意事項 |
一方、ビルバシンの方ですが、納付書には追加接種の事が触れられていません。
追加接種の事が触れられていない以上、獣医師の判断で追加接種をプログラムすることになります。
結局、結論が出ないのですが。。かかりつけの動物病院が共立を使っている場合は1年に一回追加接種しない場合、万が一猫ちゃんが病気に罹ってもペット保険が使えない可能性が出てきます。ビルバックを使用している場合、獣医師と相談して決めてください。
ただし!!日本には動物病院協会というとても大きな獣医の団体があります。
そこの I 会長先生は猫のワクチン接種は
1、ワクチン関連肉腫の危険性が増加する可能性があること
2、腎不全のリスク高める危険性があるかもしれない。。
という理由から猫の追加ワクチンは3年以上の間隔をあけることを奨励しています。。。おそらく動物病院協会に所属している動物病院では3年に一回のワクチネーションを行っていると思われます。
1、ワクチン関連肉腫の危険性が増加する可能性があること
2、腎不全のリスク高める危険性があるかもしれない。。
という理由から猫の追加ワクチンは3年以上の間隔をあけることを奨励しています。。。おそらく動物病院協会に所属している動物病院では3年に一回のワクチネーションを行っていると思われます。
その場合、ワクチンを毎年接種しないことで猫ちゃんがカリシウィルスなどに冒された時の保険適応なのですが、共立であっても獣医師の判断で3年間隔にしている場合は妥当とみなされ保険が適応されるようです(ただし感染時期などの証明は事実上不可能でしょうね)。
要するに飼い主が勝手に判断して追加接種を見送おくり可愛い猫ちゃんが病気になったら、責任は飼い主が追わなければいけないってことですね。。かかりつけと相談です。
-犬の場合-
続いては犬の場合になります。
犬のワクチン |
犬の場合は共立、ビルバック、インターベットの3社が主なワクチンメーカーです。
難しい話は抜きにして、レプトスピラは一般的ではないので考えなくていいです。
これは未接種の犬が多いのですが、免疫がない状態でも毎年、全国で数件程度しか感染しない稀な病気です。ワクチンに含めるか選べるので”いらない”と言えばいいです。
前の猫ちゃんではメーカーにより微生物抗原の”生・死”が違っていましたが
今回はレプトスピラを除けば3社とも”生”のワクチンです。
つまりどれも同じくらいの強い免疫を引き起こすことになります。
そのため各社、納付書には追加接種が触れられておりません。
つまり獣医師の判断で毎年だろうが3年以上だろうが決めていいのです。
じゃーどれでもいいのか==?
なんで3社も同じワクチン作ってるんだろう。。そう思うのはもっともです。
なんで3社も同じワクチン作ってるんだろう。。そう思うのはもっともです。
その疑問はまず。。構成成分をご覧ください。
共立・キャニバック |
ビルバック・ビルバシン |
インターベット・ノビバック |
みてもよく分からないと思いますが、ワクチンに含まれる成分が微妙に異なるわけです。
ウィルス株やそれを溶かしている基材などです。これが一体どういう意味かと言いますと。。微妙に免疫を作動させる能力やアレルギー因子の差になります。
ウィルス株やそれを溶かしている基材などです。これが一体どういう意味かと言いますと。。微妙に免疫を作動させる能力やアレルギー因子の差になります。
成分の差が生むワクチン能力の例としてワクチネーションプログラムをあげます。
通常のワクチネーションは皆様ご存知のように生後8週齢以降が開始時期になります。先生によっては生後6週齢から開始し、その後、一月毎に4回接種を推奨している人もいます。どちらワクチンプログラムとしては問題ありません。
通常のワクチネーションは皆様ご存知のように生後8週齢以降が開始時期になります。先生によっては生後6週齢から開始し、その後、一月毎に4回接種を推奨している人もいます。どちらワクチンプログラムとしては問題ありません。
しかしインターベットのノビバックの場合、生後4週齢から開始出来るのです。他のワクチンよりも4週間も早くワクチネーションを始めることで、生後10週齢から社会化期を無駄にすることなく”パピ―クラス”デビューを飾ることが出来るわけです。
この辺の差が成分の差であったりするわけです。
で結局、最初に疑問、ワクチンは1年ごとなのか?3年ごとなのか?
これは獣医師と相談の上、決めてくださいってことになりますね。。
もし獣医師との相談で納得いかないのであれば、他の場所でワクチンだけ見てもらうのはいかがでしょうか?
といいつつ、最後に爆弾を投下しましょう。
これは我々獣医師がみーんなお世話になった、大学の先生たちが名を連ねる団体です。
ワンピースなんかで言えば 4皇クラス です。
そんな人たちが、こういっています。
猫も犬もワクチンは3年に一度で十分。ただし感染している犬猫と一緒に暮らしている犬猫には毎年打て!
なんかつらつら書いてきましたが
結局、3年に一度でいいのです。
その他、うちは完全室内飼育なの。どうしたらいいの?って疑問はまた別の機会にお話ししましょう。