臨床獣医の左利きは不利。不便。臨床獣医になりたい人は右の練習をしなさい

今回はただの愚痴です。。
左利きの私は生まれたときから不便でした。。

駅の改札はくぐりづらいし
スープバイキングの、お玉は使いづらいし
体育のソフトでは自前でグローブを持ってかなきゃいけなかったし。。
右利きになりたいと、いつも思ってた。
それでも駅の改札やお玉ぐらいは右で使えるし
野球は左グローブを買ってもらったからさほど不便じゃなかった。


左利きの不便を感じるようになったのは獣医になってから。。

まず最初に壁は看護師の保定。。

採血する為に看護師に保定をお願いするんだけど
右利きが採血しやすい保定をする。
左利きの君は器用な採血を身に着けなければいけない。。もしくは先輩の看護師に向かい
「取りづらいんで、逆で」。。といわなきゃいけない。

逆に保定をする場合もやりにくい。特に耳洗浄の保定はきつい。




次に訪れる試練が。。

手術室。。


最初は助手に入る。前立ってやつ。
助手の仕事は術野を確保すること
サクションや攝子、電メス、ガーゼを使って術野を確保する。

ここで問題になるのは執刀医と同じ側から操作するため
術者の邪魔になることがあるってこと


これは自分が執刀になっても同じこと。。

メッツエン、持針器、ゲルピー。。そんなんが使いにくいとかよく言われるが
左利きの我々は右でハサミを使ったことがないから
不便だとはおもわん。

この辺は障害者が不便と思わないのと一緒だろう。
おそらく障害者はマジで不便と思ってないと思う。
だって経験したことないんだもん。

ただ執刀医の視野に邪魔にならないよう補助するのは結構、大変。
最初は攝子を投げられるくらいは覚悟しよう。
そういうパワハラは獣医業界にはいまだにある。

ちなみに労働時間は12時間くらいになるから覚悟しとけよ
それで年収 350 万くらいでずーーっとこき使われるからな
きちんと専門医になるとか、開業するとか考えとけよ。
1000万かけて獣医になって、元を取るのに一生かかるからな。



で。。自分が最も苦手なのは

エコー検査だ。。これはどうにもならん


たいていの病院のエコーはコウ置かれているのだぁあぁぁ!!!!!



何が問題か??分かりますか!!


コウユウことです。。。分かります?


まだ。わかんないのですか?左利きなのに!!!バカチン!
我の手元を見給え!右で操作しちょるやろが!!!バカチン!

!!右手でブローブを操作しなければいけないんじゃぁぁ!!

利き手じゃないほうで、心エコーなど繊細な運動をこなさなきゃいけないんじゃぁあ!


「・・え?反対から当てればいいじゃん」

そう思いますよね????ダメなんだよー。。。
エコーは気軽に動かせません。。なぜなら高価な装置ですからー
そもそも、次、使う人は右利きですから

かなり怒られます。

だったら台の反対側から当てようぜ!って思いますよね?

エコー台の向こう側をご覧ください。そうです壁です!!
反対から当てることもできません。

良いですか?どこの病院に行ってもエコーはこのように設置されており
気軽にエコーを移動させることもできません。

われわれ左利きは右でエコーを当てなければいけません。
不器用な右で副腎を探さなければいけないんです。
不器用な右手は体力もないので、腹圧に抵抗してエコーを当てていると
すぐ疲れてしまいます。


一般的な環境に比べて左利きの獣医は多いです。
私の大学の学年は80名ほどいましたが、10人は左利きでした。
それでも左利きは右社会には変わりありません。

学生の君たち、あるいは受験生の左利き諸君は
右で運針なんかを練習すること!

がんばれ!